アジア太平洋オフィス市場予測レポート2018

アジア太平洋地域のオフィス市場 2018年も堅調に


  • シンガポールの賃料 約10%アップとAPACで最も高い成長を予測
  • 東京のプレミアムオフィス増加 アジアヘッドクオーターとして魅力上昇へ


新規供給がピークを迎える2018年、アジア太平洋地域のオフィス市場は健全なテナント需要と賃料成長に支えられ堅調に推移すると予測されます。同調する世界経済の回復が、金融や経済のゲートウェイ・シティーに有利に働くと考えられます。銀行は、良好な経済を裏付けとして改善した経常利益、建設的な規制環境、そして追加利上げもあり、業績の改善を見せています。更にアジア太平洋地域の株価上昇も市場センチメントを押し上げています。

主要ゲートシティーの動向


アジア太平洋地域のゲートウェイ・シティーであるシンガポールと香港では、既に高いオフィス賃料がさらに上昇すると予想されます。特に、シンガポールにおいては、2018年新規供給が抑制されることにより賃料の回復が予想され、この予想賃料成長率は同地域で最も高い10%程度と見込まれます。過去2年以上の下降時期を経て、シンガポールは、香港の強力なライバルとなるべく急激に巻き返していくことでしょう。一方、香港においては、2017年に上昇したオフィス物件の価格と賃料は2018年も持続するとみられます。中国企業による需要が賃料上昇のプッシュ要因です。中国本土企業の多くは、高いオフィス賃料水準を気にすることなく一等地の立地を選考する傾向があります。

東京の位置づけ


東京については、市場に新規に投入される供給が過去5年に渡り継続していた賃料上昇ストーリーにブレーキをかけることになるものの、2018年におけるその影響は緩やかにとどまるとみられます。アジア太平洋地域では、堅調なテナント需要を背景にした建設ブームがさらに高品質なオフィスを創出し、立地が多少中心地から離れていても品質の高い物件が選ばれる傾向にあります。東京でも、質が高くライフスタイル・アメニティの充実した物件がプレリーシング時点で期待を超える好調さを見せています。長期的には、こうしたプレミアムなオフィスの開発を多く有する東京が、アジア地域本部の拠点選定という観点から競争力を持つことになると予想されます。