C&W、世界不動産投資レポート発表 香港、再び世界メインストリートランキングの首位に

  • 世界メインストリートのトップ10のうち、ヨーロッパが半分、アジアが4つ、そして米国1つがランクイン
  •  ロンドンのニューボンドストリートは世界で3位であり、ヨーロッパでは最も賃料の高い路面店市場となった
  •  東京・銀座は今年も世界6位をキープ
  • オンラインリテール販売は世界中で急速に成長


東京、2019年11月14日 - グローバル不動産総合サービスのクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(グローバル本社:米国イリノイ州シカゴ、日本本社:千代田区永田町)が発表したレポート「Main Streets Across The World(メインストリート・アクロス・ザ・ワールド)」によると、香港・コーズウェイベイ(銅鑼湾)は、世界で最も賃料の高い路面店市場(メインストリート)としての地位を維持し、ロンドンのニューボンドストリートは、ヨーロッパで最も賃料の高い小売店の場所の座を獲得しました。

本レポートは、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドのデータベースを活用し、1988年に開始されて以来、全世界のメインストリートにおける目抜き通り賃料を追跡してきましたが、今年は過去最多の68か国448ものメインストリートを調査致しました。

2018年にコーズウェイベイ(銅鑼湾)はニューヨーク・五番街による5年間の首位を終了させましたが、今年のランキングでも、1平方フット(SF)当たり年額賃料2,745米ドル(坪当たり月額約88万円) という高額賃料を示し、首位を維持しました。ニューヨーク・五番街はSF当たり年額2,250 米ドル(坪当たり月額約72万円)で2位となりました。ロンドンのニューボンドストリートは世界ランキング3位であり、賃料は過去12か月で2.3%上昇しSF当たり年額1,714 米ドル(坪当たり月額約55万円)となりました。

4位はパリのシャンゼリゼ通り(SF当たり年額1,478 米ドル=坪当たり月額約47.4万円)、そして5位はミラノのモンテナポレオーネ通り(SF当たり年額1,447 米ドル=坪当たり月額約46.4万円)となりました。 トップ10のうちシドニーのピットストリート・モールでは、過去1年で17.9%の最も大きい賃料の伸び率が見られSF当たり年額1,076米ドル(坪当たり月額約34.5万円)に達しました。 トップ10の世界メインストリートのうち、5つはヨーロッパ、4つはアジア、そして1つは米国が入る結果となりました。

アジア太平洋地域は引き続き活況にあり、80%以上の市場で賃料が上昇または安定しています。 インドはいくつかの都市で賃料が堅調に伸び、特に好調な業績を記録しました。一方、香港のリテール賃料は近頃のデモに直面するなか高い賃料水準を維持していますが、見通しは不透明です。

鈴木 英晃博士(C&Wヘッド・オブ・リサーチ&コンサルティング、ジャパン)は次のように述べています。
「訪日外国人数はラグビーワールドカップの影響もあり、9月時点で前年比5.2%増を記録しました。一方で日韓貿易紛争に端を発した韓国人訪日客の大幅減少など地政学的なリスクが観光業に及ぼす影響が懸念されます。特に大阪の心斎橋・御堂筋橋エリアは、今回の調査においてアジア太平洋地域で第4番目に高い路面店市場として位置づけられましたが、近年外需主導で賃料を伸ばしてきただけに今後注視が必要でしょう。」

須賀 勲(C&Wエグゼクティブ・ディレクター、リテール・サービス、ジャパン) は次のように述べています。
「東京含むAPACでは昨年同様大きな変化は見られませんでした。銀座はオリンピックを控え、メイン通りの高止まりの中、周辺通りの賃料も上昇がみられます。しかしながらテナントニーズはそこまで強くない中、隆盛を誇ったインバウンド需要も変節しており、オリンピック後はすぐにダウントレンドになることはないものの注意深く見ていくことが大切です。今後はIR施設や主要ターミナル周辺の大型複合再開発が目白押しであり商業立地の変化が今後10数年間に起こってくると予測されます。」

本レポートの作成者、ダレン・イェーツ(C&Wヘッド・オブEMEAリテール・リサーチ)は次のように述べています。
「賃貸市場のパフォーマンスという点では、今年の結果は勇気付けられ、プレミアムリテール店舗のレジリエンスを示しています。 世界一等地のメインストリート賃料はかなり安定しており、リテール業界がどこに向かっているのかがより明確になりました。 ただし、特にヨーロッパと北米のより成熟した市場では、多くの市場で賃料に下方圧力が見られます。 近年のアジア太平洋地域での小売業は様々な市場で好成績を収めています。」


*香港は、中国の特別行政区です。
1 USD = 約108円


ヨーロッパの観点から見ると、ロンドン・ニューボンドストリートはパリとミラノよりも高額です。チューリッヒのバーンホフシュトラッセはSF当たり年額866米ドル(坪当たり月額約27.8万円)であり、ウィーンのコールマルクト通りはSF当たり年額513米ドル (坪当たり月額約16.4万円)でヨーロッパエリアで5番目に高額な市場となりました。 ダブリンのグラフトンストリートは、ヨーロッパエリアのトップ10のうち7位であり、SF当たり年額401 米ドル(坪当たり月額約12.8万円)となりました。アテネのエルムは賃料が14%増加しSF当たり年額361 米ドル(坪当たり月額約11.6万円)に達しました。 全体として、ヨーロッパの約70%の場所では賃料が安定若しくは上昇しました。 しかし、より成熟した北西ヨーロッパと、近代的施設が限定的な南・中央・東ヨーロッパ市場との間の差は明白であり、オンライン販売もいまだに加速していません。

米州では、賃料の傾向に大きなばらつきが見られます。 カナダと米国の賃料は多くの地域で下方圧力を受け続けていますが、個々のメインストリートの間には大きな賃料の差があります。 近年下落が続いたニューヨークの賃料は安定し良い兆しが見えています。 南米のリテール市場は引き続き成熟に向けた過程に位置していますが、賃料は変動する可能性があります。


ダレン・イェーツ(C&Wヘッド・オブEMEAリテール・リサーチ)は次のように考察しています。「オンライン販売は世界中で増加し続けています。その多くの議論は、インターネットが従来の実店舗に与える影響についてですが、実際には両方の関係性はより複雑です。 店舗の価値を定量化することはますます難しくなっていますが、消費者にとって重要な接点であり、ショールームとして機能を持ち、店頭販売とオンライン販売の両方を生み出し、より広いブランドの存在感を作ります(いわゆる「ハロー効果」と呼ばれるものです)。 これから最も成功するリテール業者は、物理的な操作とオンライン操作を最適に統合し、買い物客にシームレスでポジティブなブランド体験を提供するという業者です。」

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レポートについての問い合わせ: 


鈴木 英晃PhD
ディレクター、ヘッド・オブ・リサーチ&コンサルティング
+81 335 967 804
hideaki.suzuki@cushwake.com

須賀 勲
エグゼクティブ・ディレクター、ヘッド・オブ・リテール・サービス
+81 335 967 033
isao.suga@cushwake.com

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドについて
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(ニューヨーク取引証券所:CWK)は、オキュパイヤーとオーナーの皆様に有意義な価値をもたらす世界有数の不動産サービス会社です。約70カ国400拠点に51,000人の従業員を擁しています。プロパティー・マネジメント、ファシリティー・マネジメント、プロジェクト・マネジメント、リーシング、キャピタルマーケッツ、鑑定評価などのコア・サービス全体で、2018年の売上高は82億ドルを記録しました。詳しくは、公式ホームページwww.cushmanwakefield.com にアクセスするか公式ツイッター @CushWake をフォロー下さい。