日本リテール市場レポート発行

  • 店舗の機能は、販売からブランドのファン層を育成する拠点へと舵きり
  • 新宿が賃料上昇14.8%を記録、日本第二位のリテール市場を確立
  • 唯一無二の宿泊体験を可能にするリテール主導型ホテル広がる

グローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド株式会社(本社:千代田区永田町)は本日、日本の目抜き通りリテール市場に関するレポート「プライム・リテール・マーケット・アクロス・ジャパン:ミレニアル世代とインバウンドに向けた路面戦略の変化」を発行しました。本レポートでは、賃料ランキングに焦点を当てながら、新たな消費世代と増加したインバウンド観光客に対応すべくリテール市場が変革を続けていることが再確認されました。

新宿が第二の賃料市場に、体験促進が市場牽引


リテーラーによる継続的な出店場所の探求により、2018年の新宿のプライムリテール賃料は年率14.8%上昇しました。これにより新宿は表参道、原宿、青山そして心斎橋を抜いてプライムリテール賃料第2位に浮上したことになります。他の主要リテール市場同様、新宿においてもコミュニティ重視型店舗が集まりだしており、開催されるワークショップやイベントによって、新宿もまた「何かを体験する場所」へと生まれ変わって来ています。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの日本リサーチ責任者である鈴木英晃博士は次のように述べています。「既に多くのリテーラーが、路面店舗を“収益のためのセールス拠点”としてではなく、“ファンのコミュニティを形成させるブランディング拠点”として捉えています。その背景には体験と交流を重視するミレニアル世代とそれに続くZ世代への対応があります。いかに人々とのコラボレーションを促進できるのかが事業者の成功要因となっていくことでしょう。」

さらに、ラグジュアリーブランドのオンライン戦略に代表されるように、デジタルコミュニケーションに直結した環境を提供することはもはやリテーラーにとって欠かせません。ミレニアル世代消費者の購買を促す「体験できること」、そして「インスタ映えすること」を上手く活用する重要性が増しています。その結果、日本の路面店においてもこれら要素を重視したポップアップ店舗の展開が増加しています。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの日本リテールサービス責任者である須賀勲は次のように分析しています。「インターネットで育ったミレニアル世代はEコマース含めた購買力もあり、ブランドはいかに彼らを取り込むかの戦略を磨いています。その中でストリートカルチャーを取り込み、SNS映えするロゴやスニーカーなど矢継ぎ早に変化を打ち出したブランドが成功しています。さらに、若い世代の支持を取り付けたリユース市場が拡大するなどリテール市場は変革の真只中にあるといえます。体験型のコスメ路面店の出現からも見て取れるように、ブランドがそのヘリテージを大切にしつつもファッション感度の高い若い世代へ販路を拡大しながら路面市場は変化を続けていきます。」

インバウンド観光客が形成する新たなリテール市場


リテーラーの業績を押し上げているリピーター観光客は、その消費対象が高額商品から菓子や健康グッズを代表とする大衆雑貨品へとシフトしています。この動きに呼応するように、大阪・心斎橋の家賃が高い好立地では、ファストファッションの店舗集約と入れ替わりに業績好調なドラッグストアが路面を制しています。ドラッグストアの相次ぐ出店が、市場賃料を急激に押し上げています。その結果心斎橋は、2018年の賃料が年率で20%上昇、2016年第2四半期から2倍の賃料にまで上昇したことになり、心斎橋は表参道、原宿、青山と同じくプライムリテール賃料第3位タイに浮上しました。

次世代型ホテルの出現


銀座では、増加するインバウンド観光客に刺激されたことでホテル開発が進行し、元来の「観光の目的地」に加えて「滞在拠点」としての役割も担っていくことが予想されます。銀座に限らず、2020年に向けてホテル開発が相次ぐなか、異業種からの参入によって滞在にプラスするユニークな価値観を打ち出す個性豊かな次世代型ホテルが続々誕生しています。国内のファッション企業等も、滞在空間の中でブランドの世界観やカルチャー体験を提供し、コミュニティ重視の新しいコンセプトを携えてホテル市場へ参入するケースが見られます。差別化が課題となるなか、個性的なホテルがグローバルな潮流の中で日本でも増えていくことが確実視されています。時代を表現するセンスを持つリテール企業とのコラボレーションも今後進化していくでしょう。

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本レポートに関するお問合せ:
鈴木 英晃
リサーチ・ディレクター
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クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドについて

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(ニューヨーク取引証券所:CWK)は、アイディアを実行に移すことで、オキュパイヤーとオーナーの皆様に有意義な価値をもたらす世界有数の不動産サービス会社です。世界最大規模の不動産サービス会社で、約70カ国400拠点に48,000人の従業員を擁しています。プロパティー・マネジメント、ファシリティー・マネジメント、プロジェクト・マネジメント、リーシング、キャピタルマーケッツ、鑑定評価などのコア・サービス全体で、2017年の売上高は69億ドルを記録しました。詳しくは、公式ホームページwww.cushmanwakefield.com にアクセスするか公式ツイッター @CushWake をフォロー下さい。

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